(社)鳥取青年会議所 井上理事長 の"志の伝播" Blog

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国民の在り方と憲法改正

2012年5月 4日

 昨日は憲法記念日でしたね。新聞やテレビでいくつか特集も組まれていたようです。

 ある新聞記事の中に東日本大震災と憲法改正についての記事が書かれていました。東日本大震災から1年が経つ中で、瓦礫の処理問題やインフラの整備、被災地の市民一人一人の住環境整備への補償などが遅々として進まない事に対して、憲法の中で個人の幸福は最大限に補償されなければならないと書いてあっても、こうした非常事態に於ける国の在り方が、条項として明記されていない事に問題があるという内容でした。

 例えば、今回の震災で家を失った人への国からの補償は上限が300万円程度なのだそうです。しかも原発の事故で生活に困っている人への補償については、原発事故は自然災害では無いので補償の対象にならないケースも多いとの事でした。

 こうした状況に直面している今、憲法の在り方について国民一人一人が考える事で、日本という国で暮らす私たちが、国政についてどういう視点で向き合うかという事を、真剣に考えるきっかけにするべきだと思います。

 例えば、被災者への補償をする為には法律の中身を見直すだけでは済みませんよね。それを実現するためにはどれだけのお金が必要で、その財源は今の国家財政で実現できるものかどうか。そして足りないのであればいくら必要で、どういう方法でお金を用意するのか。国民一人一人(または企業)に課せられる税金は今のままでも良いのか、そして税金を上げなければならないとして、それが出来る事なのかどうか。

 国家が抱えている問題は何も震災復興の問題だけではありません。国防や経済、外交、福祉制度、教育といった様々な問題を、私たちは同時に抱えて毎日を生きています。その中のどの問題についてもお金は必要なのです。自分たちが選んだ政治家の悪口を言って総理大臣をコロコロと変えていても、何の解決にもならないと思います。

 そう考えていくと憲法について考えるという事と自分という一個人が無関係ではいられない事に気付かされます。どのような内容の憲法(理念)の下で日本人として生きていくのかを考える事は、この国の国民として毎日の生活と、どのように向き合うのかを考える事なのだと思います。

 自分に出来ることなど限られているかもしれませんが、誰かがなんとかしてくれる話ではないとういう事も国民の一人として自覚しなければいけないなと思いました。

 皆さんはどう思われますか。

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