理事長所信
2023年度 鳥取青年会議所 第65代理事長
事業所 : (株)木下産業
鳥取青年会議所における履歴
2014年 | 青少年育成委員会 |
2015年 | 総務委員会 委員 兼 中国地区協議会 副会長補佐 |
2016年 | 青少年育成委員会 副委員長 |
2017年 |
因幡のグリーン政策委員会 委員 兼 鳥取ブロック協議会 副会長補佐 |
2018年 | 地域コミュニティ推進委員会 委員長 |
2019年 | 郷土グループ 担当常任理事 |
2020年 | 副理事長 |
2021年 | 会員拡大特別委員会 委員 |
2022年 | 副理事長兼鳥取ブロック協議会副会長 |
はじめに
1959年、この因幡の地において鳥取青年会議所は産声を上げ、2022年で創立63年という歴史を積み上げています。
この長きにわたる歴史の中で、日本としても因幡地域においても、経済・環境・社会に様々な困難が立ち塞がり、そこを乗り越える事で新たな成長の糧とし、今の日本、因幡地域が築かれてきたのだと考えます。
近年でいえば、世界的パンデミックとなっている新型コロナウイルス感染症の影響により、私たちの生活スタイルは大きく変化し、青年会議所の活動も大幅な制限をかけざるを得ない状況となり、青年会議所の存在意義は何なのか、まちづくりとは何なのかと改めて考えさせられる時間となりました。
しかし、鳥取青年会議所は地域における各団体の中でいち早く活動の再開を決断し、方向性を変えながらも『まちのために出来ること』を1番に考え行動を起こし、更なる成長の糧として現在へ繋いでいます。
できないことを言い訳にするのではなく、何か小さなことでもまちのために出来ることをやろうと信念を持ち活動してきました。
この信念は、時代が変わり、様々なものが変化し、新たな価値観に触れ、組織が変化していく中でも先輩諸兄から連綿と引き継がれている鳥取青年会議所のプライドです。
3年前の2019年、鳥取青年会議所は創立60周年を迎え、全面的にSDGsを地域に広げる取り組みを展開しました。
しかし、当時はSDGsに対する理解や関心はお世辞にも高いと言えず、「この活動に意味はあるのか?理解するのが難しい。」という声も多く聞きました。
ですが、今現在、SDGsは全世界で取り組まれており、
当然この因幡地域においても、確実に浸透しています。
自分たちの活動は間違っていないという自信と誇りを持ち力強く活動を積み重ねることで、
世界、国、地域を変えることができ、希望を生み出すのです。
笑顔の創造
私たちの活動は『まちづくり』と『ひとづくり』の両輪から成り立っています。
地域と組織が5年後、10年後どういった姿でありたいのか、しっかりとした未来を描く必要があります。
鳥取青年会議所には『郷土愛あふれる因幡』というビジョンがありますが、まちへの共感という部分ではまだまだ浸透していないことが現状です。
私たちは未来を見据えたまちづくりを行う組織であり、そこには地域の皆さんとの協働は必要不可欠なのです。
私たちのビジョンの意義、地域の方々の想いや考え方が共鳴したとき、初めてまちとしてのビジョンとなるのです。
その為には、曖昧な展望ではなく、バックキャスティングから地域課題を発掘し、実現可能な展望を描き、持続可能な仕組みを構築する必要があります。
そして、その仕組みは笑顔が伴う!という結果にこだわりたいと考えています。
笑顔は幸せの第一歩。地域、組織の課題を解決すれば、そこには笑顔が生まれる。
メンバーにも笑顔が生まれる。心の底から湧き出る笑顔を生み出すことが、
私たちの目指す未来へ近づく一歩となるものと確信しています。
変化に対応出来る組織へ
組織として活動を続けるうえで情報の共有は必要不可欠であり、
それは共に活動するメンバー間の理解の上に成り立っています。
近年、社会的にも青年会議所活動においても多様性への理解というものが必須となっており、
メンバー各々の状況、情報共有の方法等、急激な時代の変化に対応する能力が求められています。
あらゆる選択肢の中で、より効果的な活動を継続する為の決断をし、
時代の変化に取り残されることなく、良きものは残し、変えていかなければいけないものは変えるという勇気も必要です。
固定観念に捉われず、変化に対応出来る組織へと成長しましょう。
組織の成長
会員拡大は組織の維持・規模拡大のみが目的ではなく、我々が行っている活動を幅広く展開する仲間を増やし、より魅力的な運動を地域に起こし続ける為に必要なのです。
必要なことは、皆が未来を見据え、どういったまち、組織にしたいのかを描き、
メンバーが理念を理解し、自己の成長を伝えられる事なのです。
私たち自身がしっかりと存在感を放ち、
未来に繋がる会員拡大活動を行いましょう。
頼まれ事は試され事とよく言われます。
40歳までの限られた時間の中で、年齢に関係なく全てのメンバーに役割が与えられ、
成長が約束される組織は多くありません。
何かを頼まれて、出来る、出来ないを自分のものさしで推し量っていませんか?
自分の中で考える限界は成長には繋がりません。
出来ないなと思いながら、ほんの少しの勇気・背伸びこそ現状からの成長に繋がるのです。
成長の機会は多く提供されています。自分の意志で、積極的に掴みに行きましょう。
皆さんの成長が組織の成長、まちの発展に繋がります。
教育
現代の教育はICT教育の導入等、数年前と比較し急激に先進的になっています。
しかし、一方では教員不足や働き方改革等、教育者を取り巻く環境も劇的に変化しており、
地域がその変化についていけていない現状があります。
今後は地域教育が益々加速することが予測され、地域全体での教育環境の整備、理解は必要不可欠です。
地域教育とは地域の皆さんにより支えられる教育であり、学校教育以外でも学ぶべきものもあります。
未来を見据えた時、子供たちが社会に出た時に自分で考え、判断し、決断する能力を育成することが求められています。
地域全体が「教育の変化は今後の地域の変化」と捉え、地域と子供が共に成長する取り組みを創造します。
子育て
地域の未来の担い手は間違いなく子供たちです。
全国の平均出生率も1.3人となり、因幡地域の少子化問題も例外ではありません。
現状では、行政の施策は多く行われているものの、劇的な向上というのは現段階では考えられる状況ではありません。
ですが、ネガティブな部分ばかりに目を向けるのではなく、
未来を見据えた時、安心して出産、子育てが行える地域へと創造する取り組みが必要です。
子を持つ持たない関係なく、青年世代・同世代のリアルな声を拾い、
行政・企業・地域住民を巻き込んだ意識と理解を深める子育ての新たな取り組みを創造します。
最後に
私は今回改めて自身が鳥取青年会議所に入会し、今に至るまでを振り返ってみました。
入会2年目に『10年後の自分』というテーマの3分間スピーチで、
私は『理事長になります。』とは今の僕では言えません。
ですが、そう思ってもらえる位の存在まで成長していたいとスピーチしました。
時にJC活動に積極的に関わる事が出来ない時期もありました。
多くの役職も経験させて頂き、多くの失敗も経験しました。
しかし、失敗から学びを得ながら、尊敬する先輩方の背中を追いながら、大好きな皆の笑顔に支えられここまでこれました。
今、私が2023年度理事長として所信表明を行っている状況は当たり前の事ではなく、
鳥取青年会議所の設立時から連綿と受け継がれてきた先輩方の情熱と涙、想いの上に立たせてもらっており、今、共に活動できている仲間に支えられています。
だから、私は残りの青年会議所での時間を仲間のために、まちのために尽くそうと決めています。
私が学んできた事を信じて、支えてくれる仲間を信じて、
強い想いと覚悟をもって力強く組織を引っ張っていくことを誓います。
1つでも多くの笑顔を創造することが明るい未来につながる事を強く信じ、
私の理事長所信と致します。
1年間、どうぞ宜しくお願い致します。