理事長所信
2020年度 鳥取青年会議所 第62代理事長
生年月日 : 1982年4月10日
事業所 : パナックたなか
鳥取青年会議所における履歴
2007年 | 入会 地域間交流委員会 委員 |
2008年 | 会員交流委員会 委員 |
2009年 | 究極の田舎政策委員会 委員 兼 50周年実行特別委員会 委員 |
2010年 | 会員交流委員会 委員 |
2011年 | 総務委員会 副委員長 |
2012年 | 組織力向上委員会 委員 |
2013年 | 因幡のグリーン政策委員会 委員長 |
2014年 | 新生鳥取砂丘政策委員会 委員 兼 55周年実行特別委員会 委員 |
2015年 | 未来創造特別委員会 委員 |
2016年 | 財政規則審査会議 副議長 |
2017年 | 室長常任理事 兼 事務局長 |
2018年 | 副理事長 兼 (公社)日本青年会議所 地方創生会議 委員 |
2019年 | 60周年実行特別委員会 委員長 |
2020年 | 鳥取青年会議所 第62代理事長 |
はじめに
「自分は何のために生きるのか。」と自らに問いかける時、大切な人の顔が浮かんできます。人は、誰かのためにと想うときに本気になり、力が生まれます。大切な人が住み暮らすまちに貢献したいという想いも、大切な人を想う気持ちの延長線上にあり、それゆえに、大切な人を想うだけでは終わらないのです。その原点である「想い」によって、世のため、人のために生きようとすることができるのだと考えます。まず身近な人たちを笑顔にすることからはじめ、成長し合い、そこから活気ある活動を展開していくことが明るい豊かなまちへの運動の根幹だと考えます。
私たちの誰もが、一人で成し遂げられることには限りがあります。しかし、それぞれの個の力を結集し、活かし、昇華することで、組織としての力になり、その力は数倍、数十倍となるだけでなく、地域やまちの未来設計を良い方向へと導けるほどの活動・運動を興しえると信じています。
1959年に設立された鳥取青年会議所は、2020年で61年目を迎えます。先輩諸兄が綿々と繋いでこられた歴史、運動の原点にある志、「明るい豊かな社会」の実現へ果敢に挑戦していく熱い想いは、未来のまちや人のために邁進する勇気を与えてくれます。そして、目の前のことに対して、失敗に臆することなく、挑戦し、やりきっていく。まちのための挑戦が大切な人のために繋がっていく。「決めたことを決して諦めずに完遂する。」この責務こそ、私が青年会議所に入会して一番に学んだことであり、今年度の礎として、青年会議所運動を進めてまいります。
青年経済人としての在り方
時代と共にめまぐるしく社会は変わり、求められる人財や地域のかたちも変化してきました 。この変化の激しい現代において、個人としても組織としても、強い意識をもって成長することが求められています。鳥取青年会議所は100名を超える会員数で、元気で活気のある仲間が集まっています。そして、運動を展開していく中で多くの協力者の方々と共に活動します。この環境には厳しいルールのもと、人への配慮や所作、立ち居振る舞いを学び、未来を見据えた議論を繰り返し、仲間と思いを共有しながら様々なことに挑戦する機会が多く提供されています。私自身の経験からも、何かに対して飛び込む勇気を与えてくれたのは、この青年会議所活動のおかげだと感じております。強みを再発見して活かし、弱みを克服していく。そのような経験を通して、本気で自分の考えや行動が変われば、目に見える形で周囲に刺激が伝わるはずです。それにより、常に、良い刺激や学びを得られる場所となり、最後まで粘り強く挑戦することによって切磋琢磨し、まちに、人に、影響力を与えられる組織となり、メンバーの更なる成長を目指したいと考えます。
因幡のアイデンティティを持つ
近年、グローバル化が進展し、インバウンドなどで海外から因幡に訪れる外国人も増え、また居住する外国人住民が定住傾向にあるなか、異文化の人々が共生・協働する社会では言葉、子育てや教育などの文化、コミュニティから孤立するなどの諸問題が起きつつあり、地域は多様な文化を受け入れる意識の醸成が今以上に必要であると感じます。相手の文化を受け入れるときには自分の文化をしっかりと持って交流することで理解がより深まると考えます。
グローバル社会においては、国や民族間でお互いの理解がなくては、ビジネスやコミュニケーションは成り立ちません。相手の国の歴史、宗教、文化、習慣、アイデンティティなどをきちんとつかんだうえで、さらに「日本とはこういうまちなのだ」「日本人とはこういう民族なのだ」と説明できるだけの見識をもっていて初めて、本当にグローバルに活躍できる人財といえるのです。私たちは今一度、「日本人とはどういう民族なのか」「日本に住む大人がもっている価値観や行動原理とは何か」ということを考えてみる時期にきていると考えます。
我々が暮らす因幡地域においても、この相互理解は必要だと考えます。明るい豊かなまちを目指すうえで、我々、鳥取青年会議所会員はもちろんのこと、市民と一緒に地域社会の一員として相互理解を深め、因幡のアイデンティティも持つことで、異文化の相手と同じ目線に立ち、お互いを大切にできるまちにできると考えます。
持続可能なまちづくり
人口減少・超高齢社会を迎え、これまでのまちづくりを見直す時期がきています。先を見据えたまちづくりでは、次世代、そして、高齢者も含めた多くの人にとって暮らしやすい持続可能なまちづくりへの展開が不可欠だと感じております。
我々が住まう因幡地域でひとや地域の魅力を上げ、発展させるこれからのまちづくりでは、サスティナビリティ(持続可能性)が重要視されており、経済的な発展と、福祉などの生活の質、良好な生活環境などをあわせて維持していくことが求められています。まちづくりの目指すものは、まちに暮らす一人ひとりの幸福度や生活の質の向上です。そのためには、地域住民が主体的にまちづくりに参加し、協働型のまちづくりの目標イメージを共有することが大切です。
持続可能な社会を目指す点で、SDGsの活用が多くのメリットを生みます。SDGsで設定する17個の目標から地域を見直すことで新たな発見や気づきができ、未来のありたいまちの姿から現在を見て、実現のために手を打っていく良質なまちづくりの発想ができます。その中で多くの人と連携した新たな仕組みづくりにつながり、地域の魅力や将来性をSDGsの枠組みを使うことで、ステークホルダーを巻き込むことができ、新たな価値を生み、誰一人取り残さない明るい豊かな社会の実現に繋がると考えます。
地域にとっての鳥取JC
単年度制である青年会議所では、毎年役職を変えながら共に活動する仲間も変わり、仲間と共に切磋琢磨することで、互いを高め合い、人として大きく成長できると考えます。人は、一人の力は小さくとも、仲間がいれば無限の力が発揮されます。だからこそ青年会議所は、未来を見据えた議論を繰り返し、仲間と想いを共有しながら事業展開をしています。無限の可能性を秘めた大きな力が、未来を創る運動の発信力をさらに効果的にする為に、会員拡大は必須であります。
青年会議所で活動を共にした仲間は、人生において必ず助け合え、未来を創る仲間となります。強い絆で繋がる青年会議所だからこそ、人との繋がりを育み、人生の仲間を増やしましょう。そして、地域に必要な未来を創る団体として、同じ志を持つ仲間を増やしましょう。人との繋がりを大切に想い、会員拡大に全員で取り組みましょう。
最後に
歴史ある青年会議所の理事長という、名誉ある大役を仰せつかることになり、喜びと責任の重さを感じておりますが、同じ時代に生まれ、同じ地域で育ち、同じ志を持った仲間とともに運動を展開し、この組織をさらに強く熱く輝けるものにしていくため、一年間、全身全霊で駆け抜ける所存でございます。